藏前関西俳句同好会(つくし会)
最近の状況

[ 2012年6月 〜 2012年12月 ]


 
「なばなの里」での景色_2012年秋 関西5支部の見学会で訪問 
平成24年句会で選出された秀句の6月から12月までの作品を
下記に報告致します。
 
 [ 2012年6月句会選句集 ]
梅雨寒し路地走りゆく下駄の音 國司喬伸
父の日や孫抱き朝の散歩道  國司喬伸 
家康を隠せし窟や木下闇 古谷昭雄 
梅雨空を晴らす歌声女高生  古谷昭雄 
麦秋やはるかに古き家並見ゆ 久保田耕平
懐かしやすがた武骨な自家トマト 久保田耕平
長靴の嬉しい孫は梅雨をはね 穴原明司
我が城を守るすだれの陣薄し 穴原明司
雨の中色際立てり花菖蒲 原 且則
只今と冷えたトマトの丸囓り 原 且則

 [ 2012年7月句会選句集 ]
恋蛍躊躇ひありてまた灯す  久保田耕平
夏草の夢をもぎ取り土祭  久保田耕平 
きうり漬け朝餉の菜にきざむ音 國司喬伸 
川べりを子等と追ひかく蛍の夜  國司喬伸 
小糠雨蓮の葉さっと翻り 原 且則
石庭を唯てふてふの過ぎ去りし 原 且則
生田宮蛍が飛ぶと老妻の言ふ 古谷昭雄
夏休みクウニャン混る写経会 古谷昭雄
親しげにホタル一匹肩に来る 穴原明司
夕立に追い立てられる露天風呂 穴原明司

 [ 2012年8月句会選句集 ]
グランドに人影もなく蝉時雨  久保田耕平
片蔭を擦れ違ひたる京の街  久保田耕平 
頬撫づる飛沫の風や滝の音 原 且則 
街の灯も消して輝く大文字  原 且則
手相見は夜店のはずれひっそりと 穴原明司
まずビール砂漠に慈雨の降り注ぐ 穴原明司
夏草をファミリーで食む岬馬 古谷昭雄
赤とんぼ若者偲ぶ鹿の屋基地 古谷昭雄
谷風に谺相うつ滝の音 國司喬伸
長崎忌文化遺産となる校舎 國司喬伸

 [ 2012年9月句会選句集 ]
朝日浴ぶ葉のそれぞれに露の玉  久保田耕平
ペタル踏む並木の坂や空澄みぬ  久保田耕平 
六甲の連山碧し秋の朝 原 且則 
店先で光の多き秋刀魚買ひ  原 且則
稲穂垂るみちのくの旅みな傘寿 古谷昭雄
秋刀魚焼く匂ひ懐かし疎開先 古谷昭雄
長き夜や雨音奏づ子守唄 國司喬伸
梨むくや里なつかしき母の顔 國司喬伸
朝露にしっとり濡れてタマ帰還 穴原明司
消える術忍者はだしのメダカの子 穴原明司

 [ 2012年10月句会選句集 ]
せんべいを買ふまでじっと待つ子鹿  穴原明司
窓の灯をやっと見つけた秋の暮  穴原明司 
唐橋を人行き交ひぬ秋の暮 久保田耕平
木漏れ日の疎水に速し落葉かな  久保田耕平
秋の暮瀬戸の小島も赤く燃ゆ 原 且則
天高く大波寄せる桂浜 原 且則
突堤に立ちて歌詠む秋の暮 國司喬伸
寄り添ひてせんべいねだる鹿二頭 國司喬伸
銀杏の実売りて暮れゆく古刹かな 古谷昭雄
昼下りほんのり紅く酔芙蓉 古谷昭雄

 [ 2012年11月句会選句集 ]
秋麗や往き帰り愛づ白き冨士  古谷昭雄
十三夜古塔照らすや鶴林寺  古谷昭雄
遊ぶ子等園去りゆけば虫時雨 國司喬伸
友なくしひとりぼっちの日向ぼこ 國司喬伸
団栗を蹴る子投げる子集める子 原 且則
水澄むや砕けて白し滝の水 原 且則
団栗を拾ふ幼子母も見ず 久保田耕平
落葉踏む港の園の小雨かな 久保田耕平
どんぐりを乗せた笹舟追って行く 穴原明司
妻を恋ふ孤独な虫の声途切れ 穴原明司

 [ 2012年12月句会選句集 ]
壁一面大根干さるる隠れ里  久保田耕平
寄す波のままに浮びし二羽の鴨  久保田耕平
大木に大根実る京の寺 穴原明司
雪の朝陽の矢宥むる紙障子 穴原明司
すっぽりと大根抜けし穴黒し 宮脇隆夫
小づくろい褪せる実家の障子かな 宮脇隆夫
母の声子の笑ひ声障子越し 國司喬伸
海暮れていよよさみしき鴨の声 國司喬伸
無病息災大釜で大根焚き 原 且則
落ち葉舞ふ子等の大声風に消ゆ 原 且則
奈良まちや昔をしのぶ立障子 古谷昭雄
大根は辛みが決め手妻の云ふ 古谷昭雄

 「つくし会」では、2012年12月25日に、
大阪駅前のバンダリアで「句会と忘年会」を実施しました。
その忘年会の写真を1枚紹介致します。


忘年会参加者は
前列:國司喬伸(29年化工),古谷昭雄(30年電氣)
後列:穴原明司(33年繊維),原 且則(43年電氣),久保田耕平(43年建築)。

この方達以外に、橋本恭二(S21化工)・宮脇隆夫(S41機械)・櫛橋義雄(S41電氣)
の3人のメンバーがおられます。

(文責 古谷昭雄)
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